2015 年 53 巻 7 号 p. 629-634
「小滝川発電所高効率化リニューアル橋梁掛替え工事」は,新潟県糸魚川市にある発電所設備の増強計画に伴い,建造後約100年経過した吊橋を架け替えるものである。新設橋梁はエトリンガイト生成系の超高強度繊維補強コンクリート(AFt系UFC)および高強度PC鋼材からなる単純PCポストテンション方式T桁橋である。本橋は,構造物全体をUFCで場所打ち施工した初めての事例であるとともに,内ケーブルに高強度PC鋼材1S29.0を世界で初めて採用した道路橋である。本稿では,AFt系UFCの場所打ち施工に向けた取組みについて報告する。