2017 年 55 巻 6 号 p. 517-522
道谷第二橋は,中国自動車道の徳地IC~鹿野IC間の山間部に位置する橋長115.0mの鋼3径間連続非合成鈑桁橋であり,供用開始から36年が経過した橋梁である。凍結防止剤の散布による塩害や凍害による複合劣化が発生し,抜本的な対策としてプレキャストPC床版に取替える全面補修を実施することとなった。しかし,本橋は上り線と下り線が分離していることから,片側全面通行規制区間が広範囲に及ぶことが懸念された。そこで,半断面ごとに床版を取替えることができる半断面施工にて,片車線規制による全面補修をパイロット工事として実施した。本稿では,その半断面施工における各種設計・施工技術について報告する。