2019 年 57 巻 8 号 p. 552-557
2019年3月に改正公示されたJIS A 5308について,改正の経緯とその背景,主な改正事項を解説する。今回の改正では,新たに用語及び定義を規定するとともに箇条番号の見直しを行った。また,環境負荷の低減として,“安定剤”を用いたスラッジ水の利用方法を新たに規定した。高強度コンクリートについては,呼び強度を1(N/mm2)間隔で購入者が指定できることを規定するとともに,スランプフローの区分に45cm,55cmを追加した。また生産性向上の観点からは,普通コンクリートにスランプフローで管理するコンクリートの追加とスランプ区分の見直し,配合計画書の様式の変更と水結合材比の記入方法の明確化を行った。