2022 年 60 巻 4 号 p. 314-320
国土交通省東北地方整備局は,短期間に大量の構造物を建設する復興道路等のコンクリート構造物の品質確保のため,新設構造物を対象とした「コンクリート構造物の品質確保の手引き(案)」(橋台,橋脚,函渠,擁壁編)と(トンネル覆工コンクリート編)を策定し,品質確保の試行工事で活用している。これらの手引きはどちらも,「施工状況把握チェックシート」で適切な打込み・締固めを目指し,脱型後に不具合の種類と程度を「表層目視評価」で評価し,不具合があれば次のリフトでそれを抑制すべく施工方法を改善する品質確保の仕組みを採用している。ここではこれら手引きの活用上の留意事項等を解説する。