抄録
これまでにジャポニカ米の消費拡大を目的に米粉麺の調理適性を検討してきた。今回は物性改善や保存性向上を目的に玄米米粉に副材料としてタマリンドを添加した玄米米粉麺の品質をテクスチャー試験並びに官能評価から検討した。麺のテクスチャー測定より,タマリンド添加麺は麺の保水性が高く,対照の玄米麺に比べ,加熱後の硬さの経時的変化が少なかった。タマリンド添加麺の冷凍保存後の麺の圧縮応力は非冷凍麺と違いが見られなかった。玄米のみで調製した麺よりもタマリンド添加により抗酸化性が高くなった。官能評価より玄米麺とタマリンド添加麺の嗜好性に有意差はなく,タマリンド添加による麺の外観や保存性,機能性の向上が期待できた。