日本調理科学会誌
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加熱操作法ごとの中華鍋の省エネ性およびCO2排出量削減効果の評価
三神 彩子喜多 記子佐藤 久美長尾 慶子
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2010 年 43 巻 2 号 p. 98-105

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抄録
本研究では,幅広い料理法に対応できる中華鍋(鉄製)の特性を活用し,省エネルギー効果およびCO2排出量削減効果をはかることを目的に,「炒める」「焼く」「揚げる」「蒸す」「煮る」の 5操作法別に代表的な調理での他の鍋類との比較を行い,調理時のガス・水使用量,試料内部温度,仕上がりまでの加熱時間を測定し,さらにCO2排出量に換算した。 炒める(キャベツ炒め)では,中華鍋は鉄製フライパンと比較し約26%,テフロン加工フライパンとでは約56%,焼く(ハムステーキ)は,中華鍋は鉄製フライパンと比べ約13%,テフロン加工フライパンとでは約47%,揚げる(トンカツ)は,揚げ鍋と比較し約16%,蒸す(蒸しイモ)は,中華鍋で蒸籠を使った場合と西洋蒸し器とで比較すると,約7%のCO2排出量削減効果が得られた。煮る(煮豚)では,中華鍋によるCO2排出量削減効果はみられなかった。以上5項目中4項目の加熱操作の中華鍋使用の料理で7~56%のCO2排出量削減効果が確認できた。
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© 2010 一般社団法人日本調理科学会
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