2013 年 46 巻 1 号 p. 50-53
「あおばの恋」を追肥量の異なる条件で栽培し,各種の小麦子実を収穫し,小麦子実から得られた粉を用いて白石温麺を試作した。茹で麺の破断強度は子実体のタンパク質含有率が8~12%では強くなったが,13%を超えると小さくなる傾向があった。子実体タンパク質含有率が増加するに従いグリアジン画分の比率が増加する傾向があった。タンパク質含有率が13%を超えるとグリアジン画分/グルテニン画分の比が2を超えた。グリアジン/グルテニン比が高くなると,強固なグルテンが形成し難くなると考えられた。今回得られた知見は歯ごたえのある乾麺の生産に利用できる。