日本調理科学会誌
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教材研究
COVID-19感染症防止に対応したリモートによる調理実習の事例紹介
―大学編―
小林 理恵露久保 美夏
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2021 年 54 巻 1 号 p. 61-65

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抄録

 世界的感染拡大の終息が未だにみえない新型コロナウイルス感染症(COVID-19)であるが,令和2年3月末日に首相官邸に「新型コロナウイルス感染症対策本部」が設置され,感性症対策等が講じられている。その基本的対処方針に則り,各教育機関において,4月の新学期から,講義・実験実習授業ともに開講形態に工夫を余儀なくされる状況となり,前例もないまま,教職員・学生ともに手探りの状態で授業を進めてきた。特に,対面授業において実際に技術を習得することが目的の一つである調理実習では,担当教員は,可能な実施内容の検討から始まり,教材の作成,課題・評価方法の考案など,山積した事項の対応に追われ,脱兎のごとく数か月が過ぎていった。(一社)日本調理科学会において,会員の皆様にご協力を頂いた「COVID-19下における調理学実習の実施に関するアンケート」の結果より,授業開始時期を遅らせ,授業形式も多面授業と遠隔授業を組み合わせるなど,対応に苦慮されながらも実施されたことが拝察された。

 この度,皆様方との情報共有の一助となれば幸いとの思いより,調理実習の実施例のご紹介を大学編および高校編として企画した次第である。本号では,はじめに大学編として東京家政大学の小林理恵先生と東洋大学の露久保美夏先生に,先生方が実施された調理実習の内容をご紹介頂く。(日本調理科学会編集委員会)

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