本研究では山口県の鯨食文化の伝承を目的とした絵本を開発した。保育士に評価してもらうことで絵本の有用性を検討した。絵本の題材にした「南蛮煮」の保育士の認知度は12.5%と低かった。絵本の項目別評価では「南蛮煮のレシピ」が4.5点と最も高い評価が得られた一方で,「文字の配置」「物語の流れ」「絵と内容の一致性」の項目では3.8点であった。また,読み聞かせ対象年齢については年中が46.4%と最も高く,次いで,年少の30.4%であったことから,郷土料理を題材とした絵本の作成は,早い年齢から郷土料理を知る機会を増やすことができる方法と推察された。実際に読み聞かせた後,「面白かった」と答えた幼児が91.9%であった。読み聞かせ時の幼児の反応で,「くじらってたべられるの?」「食べてみたーい!!」といった記述が見られた。