2022~2024年度特別研究「多様な調理法と家庭料理の伝承」の一部として,家庭料理の現状を把握し,家庭料理の伝承のための方策を検討することを目的とした。本報告では,愛知県と愛知県以外の東海北陸他6県(富山県・石川県・福井県・長野県・岐阜県・三重県),愛知県において居住形態が自宅と自宅外について比較した。
調査期間は,2022年10月1日~2023年2月28日,調査項目は,基本属性,調理機器・器具の使用状況,複合調味料,家庭料理とした。分析対象は東海北陸の大学及び短期大学の学生1,417名であった。
地域別の比較において,愛知県の現住居で使用していると回答した割合が高値であったものは,電子レンジ,フライパン,炊飯器,ピーラーであった。他6県に対して有意に高値であったものは,ガスコンロ,土鍋,味噌こし等であった。居住形態別では,フライパンとキッチンばさみ以外で有意な差が認められた。IHコンロと電気ケトルにおいては,自宅外の方が高値であった。