日本調理科学会誌
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加熱カツオ肉におけるタンパク質の溶解性とテクスチャー変化:低温調理条件を含めて
米田 千恵
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2026 年 59 巻 3 号 p. 197-204

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抄録

 低温調理条件を含む加熱温度および加熱時間がカツオ肉のテクスチャーとタンパク質溶解性に与える影響を検討した。カツオ普通肉を65℃または85℃で15分または60分加熱し,重量,水分,テクスチャー,タンパク質組成の変化を調べた。85℃加熱肉では重量損失が多く,硬いテクスチャーとなった。タンパク質の分析では,加熱によって水溶性および塩溶性画分が減少し,一方でアルカリ溶性画分は93-95%まで増加した。SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)分析の結果,生試料には解糖系酵素を含む水溶性の筋形質タンパク質や,アクチンやミオシンなどの塩溶性の筋原繊維タンパク質が検出されたが,加熱後は多くの成分がアルカリ溶性画分に移行した。65℃試料では水溶性画分およびドリップ上清中にグリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)と同定された35 Kの明瞭なバンドが認められ,GAPDHが他の解糖系酵素より高い熱安定性を有することが示唆された。

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