調理科学
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緑茶の品質とタンニン溶出量との関係
梶田 武俊日野 昭子山崎 寛子丸山 悦子
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1979 年 12 巻 1 号 p. 40-45

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抄録
市販煎茶14種について全窒素およびタンニン量を測定し, これら両成分と審査成績および市販価格との関係をしらべた結果, 煎茶の品質は一番煎茶, 二番煎茶を通じて全窒素量の高いものは良質であり, 市販価格の高いものに窒素量が高く, 茶の品質と価格との間に相関がみられた. また窒素およびタンニンの溶出量を調べたところ, 品質良好なしかも高衝な茶ほど第一煎および第二煎での溶出量も高いが, 三煎になるとそのような傾向はみられなかった. なお窒素とタンニンの浸出液への溶出は, 前者の方が後者に比して速やかであった. つぎにカテキン類のうちエピカテキンはエピガロカテキンおよびエピガロカテキンガレートに比して値が低く, エピガロカテキンガレートおよびエピカテキンは質の良い茶にやや高い傾向がみられた.
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© 一般社団法人日本調理科学会
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