調理科学
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調理におけるみりんの調味効果について
日本酒との比較
長田 真澄高増 雅子
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1981 年 14 巻 1 号 p. 40-43

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抄録

各種の食品の調味にA.みりん,B.日本酒+砂糖,C.砂糖のみの3種を使用,つけ焼,いり煮などを行い,色差計とネオカードメーターで色つやと硬さを測定すると同時に官能検査を行って香り,色つや,甘み,塩からさ,硬さ,総合評価を比較し,次の結果を得た.
1.香りについてはB,A,Cの順に好まれた.
2.色つやでは大差ははいがBがわずかによい.官能検査でもほぼ同様の結果を得た.
3.甘みは糖度を最初の官能検査で調整し,日本酒+砂糖および砂糖のみの糖度を40°とした試料で行ったが,C,B,Aの順に甘味を強く感じるという結果を得た.
4.塩からさは甘味と逆の結果を得た.
5.硬さではAはB,Cよりやや硬く,BはCとほぼ同じであった.これも官能検査とほぼ同じ結果を得た.
6.総合評価ではB,A,Cの順に好まれた.

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© 一般社団法人日本調理科学会
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