1982 年 15 巻 3 号 p. 179-183
市販サラダの衛生状態を把握し,調理衛生上の対策を検討することを目的として,各種細菌数の測定および分離したBacillus cereusの発育に及ぼす食酢の影響を調査し,以下の知見を得た.
1.一般生菌数は104~105/gのものが52.1%を占め,最も多かった.
2.糞便汚染指標菌の大腸菌群および腸球菌の検出率はそれぞれ,64.6%および39.3%であった.
3.分離した大腸菌群の菌型はK.aerogenes I型が4.8%で最も多く,次いでC. freundii I型が多かった.
4.Bacillus cereusは21.4%の検出率であった.
5.Bacillus cereusは食酢のpH5の1.5%濃度で誘導期および発育菌量が影響を受けた.pH6および7ではその影響は少なかった.