抄録
酸味物質(クエン酸および酢酸)を添加してpHを調整したコーンスターチ糊液のレオロジー特性を静的および動的粘弾性測定,顕微鏡観察,固有粘度測定により検討した.糊液の粘度はpHの低下により減少するものど考えられてきたが,酸は基本的にはグルコース鎖を糊液中に溶出させる効果があり,糊液の粘度を増加させることがわかった.酸を過剰に添加しpH<3.5の条件で糊化させた糊液では,グルコース鎖が加水分解されるために糊液の粘度は低下するが,糊化冷却後に酸を添加することによりこれを避けることができた.このようにして調製した糊液の粘度は酸無添加のものよりも高かった.