日本調理科学会誌
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豚肉および牛肉における一般的な湿熱調理レシピの集計と解析
佐々木 啓介三津本 充
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キーワード: 豚肉, 牛肉, 湿熱調理, レシピ
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2003 年 36 巻 3 号 p. 284-291

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抄録
食肉における標準的な湿熱調理手法はどのようなものか検討することを目的として,一般消費者が入手できる一般書籍およびインターネット上で公開されている豚肉および牛肉の湿熱調理法について解析した.豚肉については182通り,牛肉については145通りの調理法を収集し,肉と水の比率,塩濃度,加熱時間について集計し,牛肉については砂糖濃度も同様に集計した.その結果,水量は豚肉と牛肉の双方において,肉の0.5~2倍容が,塩濃度は1.0%前後が標準的であった.砂糖濃度は10.0%程度が標準的と考えられたが,さらに調理法を収集する必要があった.加熱時間については多様性が認められ,加熱時間については単一の標準的な条件を示すことは難しいと考えられた.
豚肉においては,水量,食塩濃度,および加熱時間に関して,部位による有意な(P<0.05)差が見られ,水量と加熱時問については肉の形態による有意な(P<0.05)差も認められた.牛肉においては,水量,食塩濃度,砂糖濃度,および加熱時問においては部位による有意な(P<0.05)差が見られたが,形態による差は加熱時間においてのみ有意(P<0.05)であった.これらのことから,食肉湿熱調理の標準的な条件を考える場合,部位や形態についても勘案する必要があると考えられた.
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