日本調理科学会誌
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家庭における食用油の利用状況と健康に対する意識
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2003 年 36 巻 3 号 p. 274-283

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抄録
今回,特に健康志向に視点をおいた家庭における油の利用状況の実態を把握し,油をとりまく急激な食環境の変化を明らかにすることを目的としたアンケート調査を実施した.その結果を“全体”,“健康志向群”,“よく作る群”について比較分析した.また,1998年に行った調査との比較もおこなった.
1.「健康に良い」をうたい文句にしている油について
1)認知度については,全体的に高く,特に“健康志向群”の認知度は最も高かった.
2)購二入経験は,“健康志向群”が“よく作る群”よりも多かった.
3)購入する・しない理由としては,全体的に「コレステロールが気になるから」,「CM・広告などを見て」,「生活習慣病が気になるから」,「ダイエットによいから」など,肯定的な理由が多かった.
2.各家庭で使用している油について:1998年調査時(前回)との比較
1)家庭で常備している油は前回と同様に平均で3種類(「サラダ油」「ゴマ油」「オリーブ油」)であったが,「ナタネ油」が前回と比べ,増加していた.
2)油の購入理由は,前回と比べ「値段」「健康に良い」の割合が増加し,「贈答品」の割合が減少した.
3)揚げ調理への油の利用頻度に関しては,油を使う人と使わない人との両極化傾向がうかがわれた.
4)油の廃棄方法に関しては,ほとんどが「新聞紙」や「凝固剤」によって廃棄していた.“よく作る群”において「新聞紙」の割合が減少し「凝固剤」が増加していた.
これらの結果から,選択肢が多様化した中で,購入・調理・廃棄などに対し,より健康志向が進みつつあることが推察された.
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© 一般社団法人日本調理科学会
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