日本調理科学会誌
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加熱調理法別のエネルギー消費量比較手段としてのバッターテストの有効性
肥後 温子阿部 廣子和田 淑子
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2007 年 40 巻 4 号 p. 275-280

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抄録
湿式・乾式の加熱調理法についてエネルギー消費量を比べる方法として,バッター生地が凝固するまでの時間から消費エネルギー量を計算するバッターテスト法を考案し試験した。
その結果,試料重量が増えるとそれにほぼ比例してエネルギー消費量が増え,加熱機器を変えて比較すると,電子レンジ1に対し,蒸器2.8~3.6,ガスオーブン4.7~6.1となり,この順にエネルギー消費量が増えることがわかった。
加熱法ごとのバッター凝固時間は,温度上昇速度と整合性があり,ジャガイモの軟化速度とも類似性がみられた。このテスト法は簡便性,汎用性において優れており,従来行われてきた湯沸しテストや実調理テストと比べても,より説得力のある方法であると思われた。
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