日本調理科学会誌
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市販野菜サラダの細菌汚染状況および発・色酵素基質法による大腸菌群・大腸菌数検査法の評価
逵 牧子内川 輝美森末 裕希寺本 忠可
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2008 年 41 巻 5 号 p. 344-347

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抄録
市販野菜サラダの生菌数,大腸菌群数および大腸菌数の汚染実態を調査し,衛生基準のガイドライン作成を試みた。また,従来法のデソキシコーレイト寒天培地と発色酵素基質法を用いたアガートリコロール培地で大腸菌群を定性および定量的に比較した。さらに大腸菌数を調べた。
1.市販野菜サラダ100検体の生菌数は10~106個/g以上と広範囲であった。また,デソキシコーレイト寒天培地とアガートリコロール培地による大腸菌群陽性数はそれぞれ82検体および97検体と高率であり,両者の大腸菌群数は10~106個/g以上と広範囲であった。
2.市販野菜サラダの大腸菌陽性数は6検体と低く,その菌数は10~104個/gであった。
3.発色酵素基質寒天培地は消費期限の短い市販野菜サラダの大腸菌群数および大腸菌数検査を1日で判定できる迅速検査法であった。
4.発色酵素基質寒天培地から分離された大腸菌群陽性検体の菌種は,Klebsiella pneumoniae, Enterobacter intermedium等であった。
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