カウンセリング研究
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ケース研究
過敏性腸症候群の軽減に及ぼす「とけあい脱感作法」の効果に関する研究
今野 義孝吉川 延代
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2014 年 47 巻 3 号 p. 159-169

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抄録
本研究は,一女子大学生の過敏性腸症候群(IBS)の軽減における「とけあい脱感作法」の効果について検討した。「とけあい脱感作法」では,最初にクライエントはIBSに関連する不安が最高に達するまでイメージし,次に援助者によって肩に「とけあい動作法」の心地よい体験の援助を受けながらそのイメージと直面し,そのときのSUDを評価した。1回のセッションでは,この手続きを3回繰り返した。セッションは合計5回行った。また,第2回のセッションでは,クライエントが自分でとけあい動作法をしながら行う「セルフとけあい脱感作法」も導入した。クライエントは,IBSの症状とそれに関連する不安をコントロールし,症状の背後に不合理な信念があることに気づいた。この結果から,とけあい脱感作法は,クライエントがIBSと関連する不安とマインドフルな態度で直面することと,不安がもっている成長促進的な意味への気づきを促進することが示唆された。本研究は,マインドフルネス,それに認知の再構成の観点から考察された。
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© 2014 日本カウンセリング学会
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