抄録
本研究では地形を活かした住宅や住宅地をつくることを可能とした背景・要因としての敷地の整備手法を明らかにすることを目的としている。そこで目神山住宅地12番坂における敷地の整備手法の分析を行ったところ、以下の3つの結果が得られた。
(1)地山の状態からの精緻な敷地の測量が行われていた。(2)基本計画・設計に基づいて分筆することで以下のことが可能となる。・自然地形を活かした状態でアプローチさせる。・塀や柵を用いることなく隣地とプライバシーや眺望を確保する。・隣地と外部空間を共有させ空間に広がりをもたせる。・アプローチ空間の共同登記によって景観の安定を図る。(3)造成は建築施工と一体的に行うことで次の点が可能となる。・自然地形に順応した床面の配置やRCの基礎構造に土留め擁壁の役割を兼ねさせ、擁壁がまちなみに立ち現れるのを回避する。・地形を復元し、時間の経過と共に自然地形を残しているような景観を醸成させる。