抄録
現在、夜間街路空間において、実際の法律の基準を満たしているにもかかわらず歩行者にとって暗いと感じる空間が多く見られる。路面が集中的に照らされた街路は歩行者から見ると路面は明るく感じるが、相対的に周囲のファサードを暗く感じる。そのために空間全体では暗く感じる。また、今後の無電柱化の促進に伴い、街灯設置個所の減少が見込まれるため、ファサード面は街の印象を左右する可能性がある。本研究は、夜間街路の問題点は空間のコントラストにあると仮説立てた。路面の輝度に対するファサード面の輝度の影響度と空間の光のばらつきを示す物理量を考察し、漏れ光の有効性について検討を行った。