抄録
【現場へのアイデア】トレーニングや競技に関する知識を、周囲の友人や知人に聞いたり
YouTubeなどの長尺動画を見て得る学生選手が多いため、学生選手のトレーニングや競技に関
するリテラシーを高めていくような取り組みが必要であると考える。また、学生選手がパーソ
ナルトレーナーを選ぶ基準はパーソナルトレーナー自身の競技成績が最も重要視されているこ
とから、保有資格や安全面などの重要性も伝えていく必要があると考える。
【目的】学生ボディビル・フィジーク選手がトレーニングや競技に関する知識をどのように得
ているのか、またトレーニング指導者(パーソナルトレーナー)に何を望んでいるのかを明ら
かにすることを目的とした。
【方法】学生ボディビル・フィジーク選手権大会に出場した選手12名(年齢20.5±2.25才)を
対象に、Googleフォームにてアンケートを実施した。トレーニングや競技に関する知識をどの
ように得ているのかという設問については、10個の選択肢を用意し複数回答可とした。トレー
ニング指導者(パーソナルトレーナー)を選べるとしたら何を基準に選ぶかという設問につい
ては、11個の選択肢を用意し複数回答可とした。
【結果】トレーニングや競技に関する知識をどのように得ているかとの設問に対し、「友人や知
人など周囲の人に聞く」と「YouTubeなどの長尺動画を見る」という回答が最も多かった(12
名中7名)。トレーニング指導者(パーソナルトレーナー)を選べるとしたら何を基準に選ぶか
という設問に対し、トレーニング指導者(パーソナルトレーナー)自身の競技実績という回答
が最も多かった(12名中8名)。
【考察】トレーニングや競技に関する知識を、自身の身近な人物から聞いて得る選手が多いため、
選手がトレーニングや競技関連で関わっている人達によって知識に差がでる可能性がある。ま
た、YouTubeなどの長尺動画を見て知識を得るという選手も多いため、誰の動画をよく見るか・
何系の動画をよく見るかなどで知識に差がでる可能性がある。トレーニング指導者(パーソナ
ルトレーナー)を選ぶ基準に関しては、トレーニング指導者自身の競技実績を重要視している
選手が多いため、選手はボディビル・フィジーク競技の競技力向上のために、競技者でかつ実
績を残している人物から学ぶことを望んでいると考えられる。