臨床リウマチ
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原著
関節リウマチに対するタクロリムスの臨床成績と関節破壊抑制効果
元村 拓松下 功関 英子木村 友厚
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2010 年 22 巻 1 号 p. 87-90

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抄録
目的:関節リウマチ(RA)患者に対するタクロリムスの臨床成績とX線評価による関節破壊抑制効果を検討すること.
対象・方法:対象はMTXを含むDMARDs抵抗性のRA患者に対して,タクロリムスへの変更投与またはタクロリムスの追加投与を行った24例である.疾患活動性はDAS28-4/ESRにより評価し,治療反応性はEULAR基準改善度を用いて判定した.タクロリムス投与前後で両手,両足のX線撮影が可能であった8例に対してmodified total Sharp score(mTSS)を測定し,年間のmTSSの変化率であるΔmTSSにより関節破壊の抑制効果を評価した.
結果:タクロリムス投与して1年後に13例(54.1%)でmoderate response以上の改善がみられた.一方,9例は効果不十分または有害事象により1年間継続できなかった.X線評価を行った8例のΔmTSSは投与前平均24.3であったが,タクロリムス投与後1年間の変化量は平均3.62となり1例を除いて関節破壊の進行が抑制された.
結論:DMARDs抵抗性のRA患者に対するタクロリムス投与は,概ね良好な臨床成績を示した.症例数の限られた検討であるが,タクロリムスは関節破壊抑制効果を有していることが示唆された.
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© 2010 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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