臨床リウマチ
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原著
Tapering methotrexate to minimum dosage in rheumatoid arthritis patients with adequate response to infliximab or adding low-dose tacrolimus with inadequate response to therapy ― COMbination therapy with Methotrexate, Infliximab, and Tacrolimus (COMMIT project) ―
Yuko SugiokaShigeyuki WakitaniMasahiro TadaTadashi OkanoHiroaki NakamuraTatsuya Koike
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2011 年 23 巻 4 号 p. 269-278

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抄録
目的:インフリキシマブ投与中(IFX)の関節リウマチ(RA)患者において,治療効果が得られている場合,メソトレキセート(MTX)の減量にて効果が維持できるかについて検討すること.また,IFXに効果不良例に対し,タクロリムス(TAC)の少量追加による3剤併用療法の効果についてあわせて検討すること.
対象・方法:IFXとMTXの併用療法を22週以上受けている51名のRA患者が対象.Disease activity score (DAS) 28-CRPを使用し,DAS28≦3.2を効果良好とした.エントリー時点でIFX療法に対し,効果良好例ではMTXを8週ごとに2mgずつ最小2mg/週まで減量し,減量にてDAS28>3.2に増悪した際にはTACを1mg/日追加する.また,エントリー時,DAS28>3.2の効果不良例にはTACを8週ごとに1mg/日ずつ最大2mgまで追加投与し,32週間経過観察をした.
結果:30名がエントリーし,21名(70%)が効果良好のため,MTXの減量を行った.21名中16名はMTXを平均7.18mgから2.50mg/週まで減量しても,良好な治療効果を維持することができた.罹病期間が5年以下,もしくはclass Iの患者は全員減量にても効果が維持できた.再燃した5名に対し少量のTACを追加したが,十分な効果を得られなかった.また,エントリー時に効果不良であった9名はTACを平均1.22mg/日追加したところ,3名のみがDAS28≦3.2に改善を認めた.
結論:IFXに効果良好例ではMTXを平均2.50mg/週まで減量しても76%の患者が臨床的効果を維持することができた.また,効果不良例では,少量のTAC追加にて十分な治療効果はえられなかった.
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© 2011 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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