抄録
目的:関節リウマチ(RA)患者に対するインフリキシマブ(IFX)療法における1時間投与時の投与時反応出現率と有効性への影響を検討する.
対象と方法:IFXを2時間で5回以上投与し,投与時反応が認められなかったRA患者のうち,同意の得られた22例に対し1時間投与を実施した.1時間投与による投与時反応出現率,DAS28-ESR,HAQへの影響を調査した.
結果:1時間投与例における投与時反応の発現率は0%(22例中0例)であった.1時間投与後のDAS28-ESRとHAQの推移を投与時間短縮3回目まで確認したが,悪化は認められなかった.
結論:IFXを5回以上投与しても投与時反応が出現しなかった症例に対して,1時間投与への切り替えが可能であった.また投与時間短縮による有効性への影響も認められなかった.