抄録
関節リウマチ(RA)の診療は,最終目標が関節破壊の進行抑制であることから,画像検査は非常に重要である.我が国における関節エコー標準化の現状,診断と治療における関節エコーの有用性,他疾患との鑑別画像について紹介する.
RAの診断には2010年ACR/EULARから提唱された関節リウマチ分類基準が利用されている.しかし腫脹,疼痛の評価や滑膜炎の証明などを視覚的に判断する事が可能であれば,その診断精度はますます向上すると思われる.またRA治療においても,DAS評価など臨床的評価に加え,関節エコー検査を用い経時的な所見を得ることで総合的評価も可能となる.
2010年1月,日本リウマチ学会関節超音波標準化委員会が設立され,翌年2月に「関節エコー撮像法ガイドライン」,2014年5月には「関節エコー評価ガイドライン」が発刊された.この標準化によって誰もが同じ撮像法で関節や腱,異常血流など描出する事が可能となった.また関節滑膜炎,腱鞘滑膜炎などの重症度分類,撮像時のピットフォール,機種間格差の是正なども提示された.
従来,RA診療での画像検査としてはレントゲン,MRI,CTなどが用いられていたが,この関節エコーガイドラインが提唱されたことで,さらなる画像ツールとしての位置づけがなされ,診療に応用することが可能となった.またRAと他疾患との鑑別を簡便に行う上でも,その意義は大きいと考える.