2016 年 28 巻 2 号 p. 121-129
目的:関節リウマチ(RA)治療が進歩した結果,最近ではComprehensive Disease Remission(CDR)が新たな治療目標として脚光を浴びている.長期的なCDRの維持のために必要な条件や予測因子などを,自験例を用いて統計学的検討を行った.
方法:421例のRA患者について,3年間以上treat to targetに基づいて治療を行った.それぞれの患者の各治療年毎のCDRを構成する28-joint disease activity score with C-reactive protein (DAS28-CRP),年間あたりSharp/van der Heijde Score変化,health assessment questionnaire disability index,疼痛のvisual analogue scale(PS-VAS)を計算し,各指標の関係を統計学的に評価した.
結果:治療4年目以降のCDRを獲得するためには,治療初年度においてCDRを獲得する事が非常に重要である事が判明した.また,初年度の平均DAS28-CRPが1.8以下であればその確率は格段に上昇した.PS-VASも10mm以内を保つ事がCDRを獲得維持する指標として有用な事が判明した.
結論:初期治療において疾患活動性をコントロールすると同様に疼痛管理を行う事で,RA患者のCDR維持につながる.