臨床リウマチ
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原著
トシリズマブ投与中に下腿MRSA膿瘍を発症した関節リウマチの一例
坂根 英夫金子 哲也米本 由木夫岡邨 興一大倉 千幸須藤 貴仁橘 昌宏勝見 賢友松 佑介筑田 博隆
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2018 年 30 巻 2 号 p. 120-125

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抄録

 60歳女性.46歳時に関節リウマチと診断され56歳よりトシリズマブ(TCZ)が導入された.TCZ開始後3年8か月で右下腿遠位に発赤・熱感・腫脹を認め蜂窩織炎として入院した.入院時体温36.4度・CRP0.92mg/dlであったが,MRIで右足関節外側の膿瘍形成が明らかとなり,同部からメチシリン耐性黄色ブドウ球菌が検出された.TCZ使用中は,感染徴候のマスキングが起こる可能性があることを念頭に置き,診療にあたる必要がある.

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© 2018 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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