臨床リウマチ
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原著
全身性強皮症に伴う偽性腸閉塞に対してメトロニダゾールによる治療中に脳症を発症した一例
芝本 真季東 直人谷 名松井 聖東 幸太槙野 秀彦北野 将康佐野 統
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2019 年 31 巻 3 号 p. 211-216

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抄録

 68歳,女性.全身性強皮症(SSc)に伴う偽性腸閉塞で入退院を繰り返していた.メトロニダゾールで偽性腸閉塞の症状,X線所見は改善したが,約3ヶ月後,呂律困難や小脳失調症状が出現し,MRI所見などからメトロニダゾール脳症と診断された.SScに伴う偽性腸閉塞に対して抗菌薬による腸内細菌の過剰増殖の制御が有効とされるが,メトロニダゾール使用時は脳症を発症する可能性があることを念頭に置かなければならない.

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© 2019 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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