臨床リウマチ
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原著
血球貪食症候群を伴い,皮膚ループスバンドテストが診断に有用であった血清抗核抗体陰性のSLEの一例
冨田 大介志賀 俊彦田崎 知江美野﨑 祐史船内 正憲松村 到
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2019 年 31 巻 4 号 p. 307-313

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抄録

 症例 30歳,男性.5年前頃から皮疹と関節痛の増悪と改善を繰り返し,3週間前から増悪を認め入院となった.血球貪食症候群を認め,全身性エリテマトーデス(SLE)等の膠原病が疑われたが各種自己抗体は抗核抗体を含め陰性であった.しかし,皮膚ループスバンドテスト(LBT)の陽性所見からSLEと診断された.本例のように血清抗核抗体が陰性だが,臨床的にSLEが疑われる場合は,LBTを含む病理組織学的検査を施行することが重要と考えられた.

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© 2019 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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