臨床リウマチ
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原著
関節リウマチの治療経過中に肺結節の増大を認めたCaplan症候群の1例
渡部 晃平榊原 悠太榎本 昌光田中 友樹鈴木 玄一郎
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2022 年 34 巻 4 号 p. 283-289

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抄録

 症例は71歳男性.関節リウマチに対しトシリズマブで加療中であった.経過中に発熱,関節炎の悪化を認め,施行した胸部CTで既知結節の増大を認めた.CTガイド下生検で組織学的評価を行ったところ,肺胞組織への組織球を主体とする慢性炎症細胞浸潤,palisading granulomaを認め,リウマトイド結節に矛盾ないものであった.簡易偏光ではsilica particleが多数存在していた.治療経過中に結節の増大を認めたCaplan症候群として,考察とともに報告する.

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© 2022 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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