臨床リウマチ
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ペフィシチニブ
髙梨 敏史金子 祐子
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2023 年 35 巻 3 号 p. 153-161

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抄録

 ペフィシチニブは,日本で開発され,関節リウマチ(rheumatoid arthritis, RA)に対して承認されたヤヌスキナーゼ阻害薬(JAK阻害薬)の1つである.JAK阻害薬本邦では現在関節リウマチに対して5種類のJAK阻害薬は使用可能であるが,ペフィシチニブはJAK1,JAK2,JAK3,Tyk2の4種類すべてのJAKファミリーを阻害するpan-JAK阻害薬である点や腎機能による用量調節が不要な点で他のJAK阻害薬を異なる特徴を有する.現在までにpeficitinibを対象とし,3つのphase2b試験(RA21, RA22, RAJ1)と2つのphase3試験(RAJ3, RAJ4)が実施された.海外の試験で実施されたphase2b試験では,プラセボ群でのACR20反応率が高いという影響もあり,有効性を示すことができなかった.アジア中心に実施されたphase3試験ではペフィシチニブ100mg/日群,150mg/日群ともにプラセボ群と比較して,ACR20,50,70反応率の有意な改善を認めた.また,RAJ4では関節破壊抑制効果も認めている.安全性に関しては,帯状疱疹の発生率は他のJAK阻害薬と同様に頻度が多い傾向がみられた.悪性腫瘍や新血管系のイベントに関しては,長期試験の結果が待たれる.

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© 2023 一般社団法人日本臨床リウマチ学会
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