2014 年 25 巻 p. 181-189
けい酸塩系表面含浸材の改質機構の基本的な性状を理解するために,コンクリート中への浸透機構および改質効果について実験的に検討を行った。浸透機構の把握のために真空含浸試験を実施し,中性化促進試験の結果から,改質効果による劣化因子の進入抑制効果について検討した。その結果,含浸材の浸透機構は,本実験の範囲内では,濃度拡散による浸透と推察された。また,含浸材塗布による改質効果は,W/C,混和材,補助材の使用によって変化することから,水酸化カルシウム量によって改質効果が変化すると考えられる。