2020 年 31 巻 p. 33-46
本研究は,各種要因が小型容器によるブリーディング試験(小型容器法)の試験結果に及ぼす影響を明らかにすることを目的として,小型容器法に影響すると考えられる要因のうち,試験に用いる容器,環境温度,試料の取扱方法,コンクリートの使用材料および配(調)合に着目して実験的に検討した。その結果,φ125-h212.5およびφ150-h255の寸法の試料であれば,実験水準の変化をJIS A 1123と同程度に把握できることを明らかにした。また,ブリーディング量については,両容器ともJIS A 1123に近似した結果の得られる一方で,ブリーディング率についてはφ125-h212.5ではJIS A 1123に比べて若干大きくなることを明らかとした。