環境と安全
Online ISSN : 2186-3725
Print ISSN : 1884-4375
ISSN-L : 1884-4375
報告
環境保全のための地域ネットワークの活性化について ─ ごみ銀行を事例として─
蒲原 新一石橋 康弘早瀬 隆司
著者情報
ジャーナル フリー

2017 年 8 巻 1 号 p. 31-38

詳細
抄録

地域における生活系廃棄物の分別や継続的な環境保全活動のためには地域住民らの参加と協働の関係やネットワークの形成が必要不可欠であり、地域でのネットワークの形成には「信頼」に基づく関係が重要な役割を果たしているものと考えられる。本研究では、インドネシア共和国で市民の自発的な活動で取り組まれているごみ銀行を対象として、活動のための地域ネットワークを支えている信頼の実態や役割について考察することを目的とした。その結果、環境保全を目的としたゴミ銀行活動を推進するグループに対して、従来の地域に存在する町内会等における諸活動を通して構築されてきている「信頼」がその活動の基盤になっていることがわかった。活動をさらに拡大していくためには、新たなネットワークを広げていくための取り組みが必要となるものと考えられる。

著者関連情報
© 2016 Academic Consociation of Environmental Safety and Waste Management,Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top