大阪音楽大学研究紀要
Online ISSN : 2433-4707
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音楽大学教職課程の強みを生かした学びの実現に向けて ──2つの「花」に対する学生の指導観を手掛かりに──
吉村 治広
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2025 年 63 巻 p. 26-43

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抄録
本研究の目的は、現代社会が求める教育改革に対応した音楽科の学びの理想を検討し、音楽大学の強みを生かした教職課程の実現に向けた前提条件を明らかにすることである。具体的には、リアルな子供目線に立った「主体的・対話的で深い学び」をバランスの取れた「質」の経験として展開できる音楽科教師の輩出に向けて、乗り越えるべき課題を指摘した上で、滝廉太郎作曲「花」と藤井風作曲「花」に対する意識調査を行った。その結果、音楽的価値の評価平均点は藤井風作品が上回る一方、教材的価値の評価では4分の3の学生が滝廉太郎作品をより高く評価しており、価値観にねじれが生じた学生が少なくなかった。さらに学生の記述内容から、指導観更新の重要性とともに、多様な専門性を持つ音楽大学の学生が新時代の音楽教育に貢献するための指針を示した。
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