抄録
肥満者(BMI 25以上)の数は年々増加しており,それとともにさまざまな生活習慣病,特にメタボリックシンドローム患者の数も増加している.肥満ならびにメタボリックシンドロームの予防ならびに治療のためにはカロリー制限は必須であるが,このカロリー制限は,また寿命の延長作用を有することが知られている.すなわち,メタボリックシンドロームと老化(エイジング)の間には共通の因子を介した密接な関係が存在すると予想できる.本稿では,メタボリックシンドローム発症ならびに老化をリンクさせる因子について考察してみたい.