Drug Delivery System
Online ISSN : 1881-2732
Print ISSN : 0913-5006
ISSN-L : 0913-5006
特集“細胞治療とDDS -細胞を制御する、細胞で制御する-”編集:高倉喜信
移植幹細胞の分布と生死をモニターする高分子化MRI造影剤
山岡 哲二
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 28 巻 1 号 p. 24-34

詳細
抄録

幹細胞移植療法の臨床研究が精力的に進められている。しかしながら、その治癒メカニズムは未解明であり、幹細胞の移植後の運命に関する情報も不足している。小動物から大動物、さらには臨床の場でも広く普及しているMRIを用いた移植細胞のトラッキングシステムが極めて有効と考えられる。移植幹細胞が死滅した際には、速やかに拡散して血流を介して腎排泄される水溶性高分子化MRI造影剤を開発することで、移植細胞の体内分布のみならず、細胞生着率や体内生存率をも評価できる新たなシステムを開発した。下肢虚血ラットに対する血管内皮前駆細胞移植ラットを例に、その有効性を解説する。

著者関連情報
© 2013 日本DDS学会
前の記事 次の記事
feedback
Top