Drug Delivery System
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特集 “中分子創薬とDDS”  編集:二木史朗
環状ペプチドで標的細胞へターゲティングする
玉村 啓和小早川 拓也辻 耕平
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2020 年 35 巻 3 号 p. 170-180

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抄録
環状ペプチドはコンフォメーションの固定化により、化学的および生物学的安定性や標的分子との結合親和性が高く、中分子創薬研究の中心的存在である。環状ペプチドに関して、これまでに筆者らは、高い抗HIV活性を有すると同時に、がんや白血病の治療薬候補品として臨床試験第III相が進行中のケモカイン受容体CXCR4のアンタゴニストを創出している。また、多くのがん細胞において過剰発現している上皮成長因子(epidermal growth factor:EGF)受容体(EGFR)に対するリガンドを創出している。また、CXCR4、EGFRのそれぞれに対する2価型結合リガンドを創製し、受容体の二量体を捉えることに成功している。これらの環状ペプチドを薬物送達分子として応用して他の薬剤とのコンジュゲート分子を合成し、この環状ペプチドの標的選択的な認識により他の薬剤を目的の細胞内へ送達できることを見出した。
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© 2020 日本DDS学会
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