2026 年 41 巻 3 号 p. 217-225
創薬研究や臨床応用において、in vitroでの2D培養とin vivoの薬剤応答の乖離は重要な課題である。本稿では、簡便かつ高度な構造制御が可能な細胞沈降法(CAViTs法・CMF法)による3D 組織モデルの構築と、がん患者アバター等を用いた薬剤評価への応用を概説する。さらにDDS評価への展開として、キャリアの特性による組織浸透性の違いを可視化した事例や、微小環境応答によって発現する抗体薬物複合体の薬効メカニズムの解明事例、ならびに新規併用療法の探索基盤としての有用性を紹介する。最後に、組織工学とDDS評価の融合による機能的精密医療への展望を論じる。