抄録
生物の細胞外マトリクスを構成するヘパリン/ヘパラン硫酸が, ヘパリン結合性増殖因子を保持·安定化する作用に着目し, ヘパリンとアルギン酸を共有結合で架橋して, 新規な人工細胞外マトリクスを作製した. 得られたヘパリン/アルギン酸人工細胞外マトリクスは, 設計通りヘパリン結合性増殖因子の代表であるbFGFのみならず, VEGFやHGFの保持·徐放に有効であった. さらに, これらは生体内でも顕著な生物活性を示し, 虚血部位への血管新生の誘導, 肝臓や腎臓, 皮膚, 神経の修復に応用が期待されている.