抄録
糖は生体の恒常性の維持に必須の物質であり, 過剰に存在すると毒性を示すため, その生体内での濃度は厳密に制御されている. 糖のトランスポーターは, 糖の恒常性を維持するうえで重要であり, その遺伝的変異は種々の機能障害を引き起こす. 糖のトランスポーターは, たんなる細胞膜表面での糖の運び屋としての機能ばかりでなく, トランスポーター自身が細胞内オルガネラ間を移勧(translocation)し糖の恒常性を維持するほか, 細胞外の糖のレベルを細胞内に伝達するセンサーとして働く. 本稿では, 主に細胞内トラフィッキングとその分子論に焦点を当て, 糖のレセプターとあわせ紹介する.