抄録
皮膚血管肉腫細胞における膜成分の変化について,特に小胞体と細胞膜の構造異常に注目し,電顕的に検討した.(1)腫瘍の細胞質内に,粗面小胞体との連続性を示すannulate lamellaeと,多彩な形態のconfronting cisternaeが観察された.(2)細胞表面には多数の絨毛様突起が形成され,細胞質の辺縁部では細胞膜の不規則な内部陥入像が認められた.同時に腫瘍細胞による赤血球貪食像が高頻度に観察された.(3)一部の腫瘍細胞内に,特異な細胞内脈管形成を思わせる小管腔様構造が認められた.