日本皮膚科学会雑誌
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肥大性皮膚骨膜症の1例
松井 喜彦西井 芳夫前田 求岡田 奈津子吉川 邦彦
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1991 年 101 巻 4 号 p. 461-

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抄録
23歳,男性の肥大性皮膚骨膜症例を報告した.脳回転状皮膚,ばち状指趾および四肢長管骨の骨膜性骨肥厚を認め,検査の結果基礎疾患がないことから,特発性の肥大性皮膚骨膜症完全型と診断した.内分泌学的検査では血清中FSH,LH,エストラヂオールおよびエストリオール値の増加をみとめた.前額部皮膚生検では,真皮の肥厚と皮脂腺の過形成を呈し,間質にはアルシャンブルーおよびコロイド鉄陽性の物質が沈着していた.治療として前額部および上眼瞼の除皺術を施行した.自験例を含め本邦で今日までに報告されている本疾患121例を集計し文献的考察を併せて行った.
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© 1991 日本皮膚科学会
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