1994 年 104 巻 2 号 p. 77-
順天堂大学水疱症外来における優性栄養障害型表皮水疱症の一家系3症例の患者で,既に報告されているⅦ型コラーゲンのNC1ドメインに注目し,Polymerase Chain Reactionを利用したSingle-Strand Conformation Polymorphism,及びRestriction Fragment Length Polymorphismによる解析を施行した.3症例のPCR産物は,PCR-SSCPにおいて正常人とは明らかに異なる泳動像を示し,PCR-RFLPでは制限酵素PvuⅡによる多型性を示した.以上の結果は,優性栄養障害型表皮水疱症患者におけるⅦ型コラーゲンの遺伝子変異が,これらの解析方法により従来より容易に検出できる可能性を示唆するものである.