日本皮膚科学会雑誌
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自然退縮したメルケル細胞癌 ―完全退縮2例及び部分退縮2例の報告と文献的考察―
井上 多恵米田 耕造谷田 宗男窪田 卓岡田 理真鍋 求出光 俊郎
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2000 年 110 巻 2 号 p. 161-

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抄録
メルケル細胞癌の腫瘤が完全に退縮し,治癒した稀な症例を2例経験したので,部分退縮2例と併せて,症例の概略を報告する.症例1は77歳,女.症例2は83歳,女.症例3は74歳,女.症例4は58歳,男でいずれも顔面の紅色結節および皮下結節を認めた症例であった.症例4では頸部リンパ節に転移を伴っていた.組織所見では全例で細胞質に乏しい小型,類円形の核を持つ異型細胞が,真皮から皮下にかけて索状.ないしは結節状に増殖していた.腫瘍細胞の免疫組織化学的所見ではNSEが3例(75%),サイトケラチン20が2例(50%)に陽性であった.また,電顕的には全例に直径100nmから200nmの有芯顆粒を認めた.生検後に症例2と症例3ではそれぞれ2年後,および3年後に腫瘤が完全に退縮し,また,残る2例も生検後,1ヵ月後および2ヵ月後に部分的に退縮した.生検後,完全に退縮した2例のうちの1例では初診から4年を経ても再発や転移はない.また,1例は完全に退縮した後,2年4ヵ月間生存し,肺炎で死亡した.部分退縮の2例はいずれも腫瘍摘出術および放射線治療を施行したが,再発,転移はなく,現在も症例1は術後23ヵ月,症例4は術後22ヵ月生存中である.
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© 2000 日本皮膚科学会
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