日本皮膚科学会雑誌
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原著
接触皮膚炎で誘発されたEosinophilic cellulitisの2例
国定 充松田 聡子鬼木 俊太郎村田 洋三熊野 公子
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ジャーナル 認証あり

2003 年 113 巻 8 号 p. 1249-1254

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抄録

第1例は64歳,男性.土木作業現場にてウルシに接触してから右手背より始まる瘙痒性浮腫性紅斑がほぼ全身に拡大.病理組織では,青紫色の顆粒が膠原線維を取り囲むflame figureの像を認めた.ウルシオールによる貼付試験陽性.第2例は21歳,女性.左前腕の2度熱傷に対してテラジアパスタ®を外用後,紅色硬結を触れる局面が両前腕と体幹に出現.病理組織ではflame figureを認め,テラジアパスタ®を用いた皮膚貼付試験で陽性.自験例は広義のWells’ syndromeの疾患概念に当てはまると考えられるが,接触皮膚炎が誘因となった全身性反応性皮疹という臨床型をとった.

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© 2003 日本皮膚科学会
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