日本皮膚科学会雑誌
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原著
ステント留置を必要とした再発性多発性軟骨炎の1例
森 志朋藤野 裕美森 康記赤坂 俊英南 詔子
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2003 年 113 巻 8 号 p. 1255-1262

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抄録
59歳,男性に発症した再発性多発性軟骨炎の1例を報告した.両耳介の腫脹と鞍鼻に加え,気管から気管支にかけての狭窄により呼吸困難を来たし,気管狭窄部にステント留置して呼吸困難を改善し得た.検査所見では白血球増加,抗核抗体陰性,リウマチ因子陰性,抗Type II collagen抗体624倍強陽性を示した.抗Type II collagen抗体価は病勢に一致して変動しプレドニゾロン内服治療により低下した.耳介の病理組織像はリンパ球,好中球主体の稠密な炎症細胞浸潤をみとめた.自験例は耳介の発赤,腫脹を主訴に最初に皮膚科を受診した例である.しかし,皮膚科領域での報告はあまり多くない.本症は皮疹の他,多彩な軟骨炎症状を示すことから皮膚科,耳鼻科,整形外科,呼吸器内科など関連各科の連携による総合的治療が必要と思われた.さらに,本症の予後因子として鼻腔,咽頭,気管の狭窄が重要であることを銘記すべきと考えた.
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© 2003 日本皮膚科学会
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