抄録
Darier病(以下,DD:MIM#124200)とHailey-Hailey病(以下,HHD:MIM#16960)はともに常染色体優性遺伝形式を示す遺伝性疾患である.近年,分子生物学・遺伝学的手法により,両疾患の責任遺伝子が異なる細胞内器官(小胞体・ゴルジ体)の膜上に存在するカルシウムポンプをコードする遺伝子である事,即ち両疾患が同一範疇の疾患であることが明らかとなった.本稿ではそれぞれの皮膚カルシウムポンプ病の臨床症状・両遺伝子同定の過程・両疾患遺伝子の性状・発症機序などについてまとめた.